東京原発


映画「東京原発」鑑賞


面白い。面白いんだけど何かが足りない気がする。
確かに「原発」に対する問題提起という面では成功していると思うし
最後のシーンなんてガクブルもの。耳に痛い印象的な台詞も多いです。
重いテーマをユーモアを交えて分かりやすく描いている点も高評価。
前半の説明的シーンの連続は流石に一寸退屈な印象を持ちましたが
後半、ストーリーが動き出してからはどっぷり物語に惹き込まれました。
でも…しかし…!!
物語の核になるべき犯人の少年の演技が酷すぎる。稀に見る棒読み(涙)
描き方もぞんざいで、その所為で話が薄っぺらくなってしまった気がします。
トラック運転手も同様。なーんか取って付けたような印象なんですよねえ…。
この辺がもう少しどうにかなっていれば(丁寧に描けていれば?)
映画としてもっと厚みのある作品になったのでは、と思う次第です。


それにしても、キャスト陣は豪華ですね。
役所広司/段田安則/平田満/田山涼成/菅原大吉/岸部一徳/吉田日出子 …他
岸部一徳いい味出してます。大好きなんですよ、この人。
特に声がね、良いですね、色っぽいですね。マッタリ喋る人って好きです。
それ以外の方々も個性的で魅力的で、見ていて大変気持ちよかったです。


ところで「チェルノブイリ」で「月の子」*1を連想する乙女は案外多いはず。

*1:清水玲子/著 全13巻
学生時代よく友人からまわってきた